2月26日に消防設備士乙種1類の試験を受け、無事合格することができました。
正答率は、以下のとおりでした。
筆記全体:79%
法令75%(法令共通部分は、免除)、基礎知識80%、構造・機能:80%
実技:80%
参考までに消防設備士乙種の過去の受験者、合格率は以下のとおりです。
(乙種1類は乙6、乙4、乙7に次いで受験者が多いです。)
令和2年度、3年度の受験者、合格者数数
消防設備士乙1類とは
消防設備の工事、整備、点検を行うには、消防設備士の資格が必要です。
消防設備士の資格は以下のように特類から第7類まであり、甲種は工事および整備、点検を行うことができるのに対して乙種は整備、点検を行うことができます
甲種 | 乙種 | 消防用設備の種類 | |
特類 | 〇 | 特殊消防用設備等 | |
第1類 | 〇 | 〇 | 屋内消火栓設備、スプリンクラー設備、水噴霧消火設備、屋外消火栓設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備、共同住宅用スプリンクラー設備 |
第2類 | 〇 | 〇 | 泡消火設備、パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備 |
第3類 | 〇 | 〇 | 不活性ガス消火設備、ハロゲン化物消火設備、粉末消火設備 パッケージ型消火設備、パッケージ型自動消火設備 |
第4類 | 〇 | 〇 | 自動火災報知設備、ガス漏れ火災警報設備、消防機関へ通報する火災報知設備、共同住宅用自動火災報知設備、住戸用自動火災報知設備 特定小規模施設用自動火災報知設備、複合型居住施設用自動火災報知設備 |
第5類 | 〇 | 〇 | 金属製避難はしご、救助袋、緩降機 |
第6類 | 〇 | 消火器 | |
第7類 | 〇 | 漏電火災警報器 |
上の表の通り、消防設備士乙種第1類は、「水」による消化設備の整備、点検を行える資格となります。
試験回数は乙1の場合、各支部毎に1~3回/年程度行われています。
試験内容、合格基準、試験時間
試験科目 | 筆記/実技 | 問題数 |
消防関係法令 共通部分 第1類部分 |
筆記 | 6 4 |
基礎的知識 機械 電気 |
筆記 | 3 2 |
構造・機能・整備 機械 電気 規格 |
筆記 | 8 4 3 |
鑑別等 | 実技 | 5 |
各科目毎に40%以上で全体の出題数の60%以上の正解で合格となります。
なお、試験時間は1時間45分です。
試験科目の一部免除
消防設備士の試験においては申請により一部免除を受けることができます。
私の場合、他の消防設備士(乙4、乙6,乙7)および電気工事士の免状を取得していたので、以下の試験科目の一部免除申請が可能でした。
・消防関係法令:共通部分 6問
・基礎知識:電気 2問
・構造・機械・整備:電気 4問
試験科目の免除申請については、迷った結果、消防関係法令の共通部分のみ免除申請を行い、電気に関しては免除申請は行いませんでした。電気を免除申請したら基礎知識が機械の3問だけになり、「各科目毎の40%以上」を満足させるためには、1問しか間違えることができなくなりリスクが高いと考え、電気の免除申請は行いませんでした。
試験申込方法、試験手数料
試験は以下の2つの方法より申込みができます。
- 電子申請:一般財団法人 消防試験研究センターのホームページから申込み(免除申請が無い場合のみ)
- 書面申請:一般財団法人 消防試験研究センターの各道府県支部及び関係機関・各消防本部で受験願書等を入手して申込み
私は免除申請を行ったので書面申請で申込ました。
一般財団法人 消防試験研究センターのホームページはこちら
https://www.shoubo-shiken.or.jp/
試験手数料、支払い方法
試験手数料は3,800円です。(乙種は全て3,800円、甲種は5,700円)
電子申請の場合、支払い方法は3つ(ペイジー、クレジットカード、コンビニ)から選択できますが、書面申請の場合は郵便局またはゆうちょ銀行からの払い込みとなります。
試験勉強方法
試験勉強に使用したものは以下です
・テキスト
テキストは「ラクラクわかる!1類消防設備士 集中ゼミ kindle版 (2,750円)」
・問題集
問題集は「本試験によく出る!第1類消防設備士問題集 (3,300円)」
消防設備士の問題集として良く売れている「工藤本」ではありませんが、同じ弘文社のものです。
当初は、テキストは購入せず、問題集だけと考えていたのですが、実際に勉強を始めたら「実技」の問題数に不安を感じて、テキストも購入しました。
今回使用した上記のテキスト、問題集の感想は、とちらも1冊だけでは「実技」に関して充分とは言えないと感じました。合格できれば良いと割り切るのであれば、上記2冊の組み合わせで良いが、満点を狙うなら情報が不足していると感じました。実技の問題を重点的に勉強しましたが今回の実技試験では、使用したテキスト、問題集に記載されてない問題が出題されました。
また、初めて、Kindle本を購入したのですが、その理由は通勤時間等を利用してスマホで勉強をしたかったためです。スマホで使用した感想としては、画面サイズ6.4インチのスマホを横向きにしてなんとかぎりぎり読めるものでした。(快適に読むには10インチ以上必要です。)
勉強時間
試験勉強は、試験2ケ月程前から始め、平日は、0~1時間程度、休日は2~3時間程度で合計60時間程度勉強しました。今回は、kindle版のテキストを購入し、通勤時間等の隙間時間にスマホを使用しで勉強してました。
免状交付申請
試験に合格しましたが免状の交付を受けるには申請をする必要があります。
免状交付申請方法は郵送または窓口での申請となります。
私は交通費と往復の時間を考えると郵送の方が安くて楽なので郵送としました。
なお、免状の写真は通常受験票に貼ったものがそのまま使用されますが、今回私の写真は「影」があったとのことで、前回の乙7に続いて2回連続の再提出となりました。(今回の写真は、お金をかけずに自宅にて白い壁をバックにスマホで撮影しプリンターで印刷したものです。確かに、首のあたりに影があったのですが顔はっきりと映っており問題ないと思っていたのですが再提出となってしまいました。)
免状交付申請に必要な書類は以下のとおりです。
①試験結果通知書・免状交付申請書(送られてきた試験結果通知書に必要事項記載)
②領収書原本(免状交付手数料2,900)
③免状送付用封筒(試験時に受け取った封筒に必要事項を記載して404円分の切手を貼る)
上記を試験時にもらった簡易書留封筒に入れて郵送します。(440円分の切手を貼る)
(昨年の消防設備士乙7から変更ありませんでした。)
最後に
消防設備士の資格は、乙4、乙6、乙7に続き4つ目となりました。
今回は、これまでの消防設備士の試験の中で最も時間をかけて勉強しました。日常生活では接する機会のないことが多く含まれていたので、これまで以上に勉強時間が増えてしまいました。
テキスト、問題集に関しては、スマホでの利用に対応した読みやすい電子版書籍が出てくると勉強もやりやすいと思います。さらに欲を言えば、耳で聞いて覚えることもできるのでテキスト読み上げ機能にも対応したものに期待したいです。